Kazuhiro Inaba's Gear

Back to Artists

稲葉和裕の使用楽器

   

楽器は
演奏者には不可欠なパートナー
愛情をかけることによって
さらに良い音を醸し出してくれる
弾かれない楽器ほど悲しいものはない






◆1956 Martin D-28





マーティンD-28は、ブルーグラスを演奏するのに最も適したギターと考えられています。ドレッドノート型のボディーから出るそのパワフルで、枯れた音質は、ヴィンテージ・マーティンの特質と言えます。

このギターは、1995年にロンサム・リヴァー・バンドが来日した際に、ギター奏者、ティム・オースティン氏から譲り受けました。なかなか、良いヴィンテージ・マーティンにめぐり合うことが困難になった昨今、このギターとの出会いは、とても貴重だったと思います。
ボディーの表面には、ピックや爪によってできた疵(キズ)、背面には、長年使用されたことを表す疵が、美しく刻まれています。

現在、稲葉和裕がブルーグラス・ランブルやその他のライヴやコンサートで使用しているメインのギターです。

CDでは、「Teardrop On A Rose」と「Country Heart」で聴くことができます。





◆1991 Henderson 000-42





ヴァージニア州ラグビー在住のルシアー、ウェイン・ヘンダーソン氏に依頼して製作してもらった1929年のマーティン000-42スタイルのギター。
数年前にエリック・クラプトンがギター製作を依頼したエピソードや、最近、ヘンダーソン氏についての本「Clapton's Guitar」(アレン・St. ジョン著)が発行されたことなどによって、彼の知名度が上がり、発注しても5〜6年待ちという、貴重な手工ギターとなっています。

カントリーのライヴなど、ピックアップを使用するセット、そして、バランスの良い綺麗な音色が特性でラジオ番組などに使っています。

CDでは、「Goin' Across The Sea」と「Dixie Dream」で聴くことができます。





◆2000 Wade Mandolin - FW-5 Artist Model





大阪のルシアー、上田洋一氏(Wade Instruments)に製作していただいたFスタイル・マンドリン。
材料の選別から、彩色、細部の仕上げまで意見を取り入れていただき、製作していただいた貴重なマンドリンです。

1923〜24年にギブソン社の設計士、ロイド・ロアーが発案・使用したヴァージ・トーン・プロデューサー(本体の内部に装着された木製の円盤)が装着されているため、ボディー内で微妙に音が屈折し、サウンド・ホールから出る独特の音の通りが特徴です。





◆Italian violin





このヴァイオリンは、1991年に神戸の楽器輸入業者から指板がはずれた状態で購入し、大阪の平井楽器店の店主にお願いして、5弦ヴァイオリンに改造していただきました。ヘッドストックのスクロール(渦巻き)の代わりに頭像が刻まれているヴァイオリンは、俗に「ヘッド・フィドル」と呼ばれています。ボディーの背面には、イタリアの中世を思わせる風景が、木の象嵌(ぞうがん)によって装飾されています。

約100年前のイタリアの量産ヴァイオリンと推測されます。
5弦ヴァイオリンはクラシックでは使われることはありませんが、カントリー、ブルーグラス、ジャズなどでは、たまに使われています。
なお、調弦は、1弦(E)、2弦(A)、3弦(D)、4弦(G)、5弦(C)となっています。





◆2008 Osborne Chief Banjo





ソニー・オズボーン氏がプロデュースするバンジョー・ブランド、オズボーン・チーフ。

カーリーメイプル材のネック、リゾネイターにより、立ち上がりの良い音色が特徴です。5弦ネックは、ネック製作者の第一人者、フランク・ニート氏によって作製されたものです。ゴールド・プレイトのワンピース・フランジ、ブレイロック製トーン・リング装着。

2008年5月、ケンタッキーのフランク・ニートの工房を訪問して、5本の中から選ばせていただいた1本です。そのうちの1本は、ビル・エマーソンが弾いています。





◆1934 Gibson L-5 Historic (1993)





1934年のギブソンL-5の復刻版として、1993年に製造されたギブソン L-5 ヒストリック。復刻版の3番と印された初期のモデルです。

1920年代のギブソン社のデザイナー兼音響エンジニア、ロイド・ロアーが考案したL-5の仕様は、カーブドトップ(アーチトップ)、fホール、14フレット接続、アジャスタブル・ブリッジなど、現在のジャズ・ギターの原型となっていて、ギブソン社の最高峰モデルとして現在も多くのプレイヤーに愛されています。

1930年代、エディー・ラングをはじめ、主にジャズ・ギタリストによって使われましたが、オリジナル・カーター・ファミリーのメイベル・カーターも1928年製のL-5を生涯を通して弾き続けました。

マーティン・ギターの甘い柔らかい音色に対して、L-5はジャズのビッグバンドでもリズムを刻むことができるような鋭く硬い音色が特徴です。





◆1946 Martin D-18






マーティンD-28のサイドとバックにローズウッド材が使かわれているのに対して、D-18はマホガニー材ということで、音質、音の出方、重量が異なります。

柔らかい音質、音の立ち上がりの良さ、楽器自体の軽さなどから、近年、D-18ファンが増えています。

現在、稲葉和裕がソロ・ライヴやラジオなどで好んで使用しているギターです。